最新ニュース

アメリカ・デラウェア州訪問団が来訪しました

2022年9月12日、アメリカ・デラウェア州から、ジェフリー・W・ブロック州務局長ほか4名が本学を訪れ、本学執行部との協議のほか、次世代放射光施設(愛称:NanoTerasu)を中心とした本学サイエンスパークの紹介が行われました。

 

 

青木理事から、デラウェア州からの訪問団に対する歓迎の言葉が述べられた後、植木理事より創立115周年、総合大学として100周年を迎える本学の歴史や、重点研究分野、国際交流の状況やCOVID-19への対応、そして新たな取組であるグリーン未来創造機構について紹介がありました。

 

また、PhoSICの高田理事長からは、2024年に稼働開始予定のNanoTerasuを中心としたサイエンスパーク構想について説明があり、産学官の連携を元にコアリションを形成し、NanoTerasuがイノベーションエコシステムの推進力となるよう、学際的な研究や、グローバル連携を促進していくと述べ、デラウェア州やデラウェア大学とのコラボレーションにも期待が寄せられました。

 

続いてブロック州局長からは、仙台・宮城のみならず、日本全体や世界を視野に展開している東北大学の取り組みに対し賛辞が送られ、パンデミック後に初めて訪れる外国が、25年もの間様々な交流を続けている宮城県になったことが光栄ですというコメントがありました。デラウェア州は、ニューヨークやワシントンDC、フィラデルフィアからも近く、様々な産業が集積している地域です。特にデュポン社はデラウェアの産業に深く関わっており、住民の家族の誰かはデュポンで働いているほど身近な企業として、州政府や大学との繋がりも深いため、東北大学が進める産学官連携の重要性に共感を示されました。

 

また、今回仙台に初めて来仙した、デラウェア大学のアミガン副学長からは、アメリカで最古の公立大学の一つである、デラウェア大学の紹介がありました。デラウェア大学は1743年に設立され、約24,000名の学生(学部:約19,000名、大学院:約4,500名)の他、生涯教育の学生が約700名在籍しています。アメリカの高等教育機関のカーネギー分類でR1(博士課程大学-非常に高い研究活動)に分類されている研究大学で、アカデミックだけでなく、企業との連携を通じてキャンパスを形成しており、特にケミカル分野やエンジニアリング分野に注力しています。国際的な連携も戦略の一部となっており、年間約4,000名の留学生を100か国以上の国・地域から受け入れているほか、海外からの研究者の受入れも積極的に行っています。留学プログラムとしてアメリカ国内でもユニークなものとしては、「World Scholars Program」があり、入学後の最初のセメスターを海外留学で過ごすというもので、4か国(スペイン、イタリア、NZ、ギリシャ)に約200名の1年生を毎年秋に各国に派遣しています。その他FL(Faculty-Led)プログラムも多く実施しており「東北大学と協力を更に深めることができる分野を明らかにしていきたい」と今後の交流展開に期待を示されました。

 

リュー副学長からは、デラウェア州で唯一のHBCU (Historically black colleges and universities)であるデラウェア州立大学の紹介がありました。HBCUは元々マイノリティの学生を多く受け入れてきた大学で、農業研究分野に強みを持ち、現在約5,000名の学生が学んでいるとの説明がありました。

 

その後、青木理事、植木理事、佐々木理事らと、今回の訪問を契機として大学間に留まらない幅広い連携の可能性について議論が行われました。

また一行は、面談後に現在整備中のNanoTerasuへ訪問しました。